営業に向いていない人こそ営業に向いている?!
当社は、いろいろな会社で営業社員の教育をしたり、営業研修を行うこともあるのですが、そうして実際に会う営業マンの中には、営業という仕事を誤解している人が本当に多いと実感しています。
そもそも営業とは、押し売り的なことをやってはいけないのですが、営業にそうしたイメージを持っている人が少なくありません。
あるいは理想の営業マンといえば、スマートで流ちょうに話すかっこいい営業マン。これも実はあまりよろしくありません。
皆さんがBtoB(法人営業・企業間取引)、とりわけ製造業の営業であるならば、ペラペラ調子のよいことを勝手にまくし立てるような営業マンはあまり信頼されません。
あなたには、本気でお客様のことを考え、お客様の製品や技術をよく理解し、お客様が必要とするものを的確に提案できるチカラが求められます。
しゃべりが下手だろうが、風貌がいまひとつだろうが、そんなことは些細な事なのです。
むしろ、大人しい、まじめな感じの人とか、一般的には営業っぽくない人のほうが、成績が良かったりするものです。
意外にも、自動車や保険のセールスでも同じような傾向があります。
どの業界でもやはり、がつがつと売り込みに来るような人は、警戒され、敬遠されやすいのでしょう。
また、怖がりだったり、自分に自信がなかったり、不安な気持ちになることが多い人のほうが、営業に向いているともいえます。
つまり、そういう性格の人のほうが、常にお客様の信頼を損ねないように緊張感をもって仕事をすることができるからです。
あた、物事を慎重に運ぶので信頼もされます。
あるいは納品後も不安で「調子いかがでしょうか?」などとつい聞いてしまうというのは、お客様からすれば、売りっぱなしでなく、ずっと気にかけてくれているという安心感につながります。
結局のところ、商売で最も大事なものは、「信用」なのです。
もちろんそれは、たった1日で築けるものでもありません。
あるいはクレームが発生した時に、どう動くか。ここであなたの真価が問われるのです。
(自分は営業に向いてない?) と悩んだり、しり込みする気持ちはとてもよくわかりますが、
そのように内省的で、ガツガツいかない人のほうが、実は営業に向いている可能性があるのです。