一荷(いっか)

以前、一里という単位に関する記事 を書いたことがあります。

今回は、一荷(いっか)。

実は、この単位、私は最近まで知りませんでした。

落語で知ったんです。

インターネット上で調べても、この一荷、どうも良く分からないところがあります。

どうやら重さの単位と考えて良さそうなのですが、

天秤に、桶を二つぶら下げて運ぶ、この重量が、一荷、

だという事らしい。

「一荷二桶十六貫(いっか ふたおけ じゅうろっかん)」ともいわれた

ようです。

つまり、桶ふたつ分で、一荷。十六貫は(約60キロ)。

ところで十六貫といえば、米俵一俵が、十六貫。

これは偶然ではないですね。

日本人の体格で、荷物を担いで運べるマックスが、この十六貫、

一荷、約60キロということなのでしょう。

それに合わせて、桶の容量も、米俵の大きさも、設計されているわけです。

日本人のこの、身体感覚と単位の親和性は、なかなかのもの。

一荷。

これは正確に言うと、どれだけの重量なのか、そもそも重さの単位なのか

どうかさえ、良く分からない。なぜなら、それは人が、天秤棒でひとりで荷物

を担げる重さ。一荷とは、

曖昧なのではない。

極めて実用的なモノサシ。

アタマで考える西洋的思考では、理解できないもの。