斬新なアイデアの生み出し方
良く勘違いされるのは、「斬新なアイデア」=「世の中の誰も考えたことがないアイデア」というもの。
事業として成立させるための斬新なアイデアが必要なのであれば、それはむしろ、「過去誰かが考えたことがあるアイデア」であるべきです。
あなたの会社しか思いつかないような”斬新”なものは、おそらくは事業としては成立しません。
ここで面白い話をしましょう。
アップル社のデザインは、ドイツのブラウン社のデザイナー、ディーターラムスなどの影響をかなり受けています。このAMラジオが発表された1958年といえば、昭和33年。
このように斬新なアイデアと評価されているものでも、何かを参考にしていたりします。
アップル社はそのことを端的に示してくれています。
あなたの会社も、ゼロから新しいものを生み出そうとする必要はありません。
すでにどこかにあるものから、うまくヒントを得る。
そう考えるとずっと気が楽になりませんか?
クリエイティブとは、実はこういうことだったりします。
ちなみにディーターラムが唱えた、良いデザインの10か条。
ご参考までに。
1 革新的である。
2 製品を有用にする。
3 美的である。
4 製品をわかりやすくする。
5 押し付けがましくない。
6 誠実である。
7 恒久的である。
8 あらゆる細部まで一貫している。
9 環境にやさしい。
10 できるだけ少なく。
一言で言うと、
より少なく、より良く。
達観していますね。
日本人の美的感覚にもかなり共通するものがあります。