営業の改革に着手する前に、そもそも「営業とはどういうものか?」から考えてみたいと思います。

「営業」を辞書で引いてみると、

「1 利益を得る目的で、継続的に事業を営むこと。また、その営み。特に、企業の販売活動をいう。 2 得意先を回って顔つなぎをし、商品の紹介、売り込みをすること。また、新しい得意先を開拓すること。」 (引用:大辞泉)

と定義されています。おそらく皆さんも営業とは?と聞かれたらおおむねこのような答えを言うのではないでしょうか。

しかし営業というものを、そのように〝普通の認識〟をしているだけでは、普通の営業マンがやっている、苦戦続きの営業の枠組みからはなかなか抜け出せないかもしれません。もしもあなたの会社で十分な営業成果が上がっていないとするならば、そもそも営業というものの捉え方から、つまり根幹からの発想転換が必要なのです。

では、重要な課題である、顧客開拓、新規開拓を実現していくためには、営業をどのように捉えなおすべきでしょうか。

当社では営業というものを、為すべき道を自らの意志で切り拓く行為 と定義します。

つまり営業とは、自分たちが志すものを実現させるために、(誰かにやらされるのではなく、あるいは誰かに依存するのでもなく)自分の意志で主導的に動いて結果を出していく活動であるべきということです。この考えを皆さんに押し付けるつもりはありませんが、このように考えることで、実際の営業活動をたとえハードな新規開拓であろうとも楽しみながら、結果を出していくことができると考えています。

もちろん私自身も営業活動をすることがありますが、それによって〝新しい可能性を拡げていく感覚〟にとてもワクワクします。また、難しいと思われていたことを実現できたときに思わず出るガッツポーズ。あの達成感を一度味わってしまうと営業という仕事の魅力からはなかなか離れがたいものがあります。

しかし残念なことに、これまでたくさんの営業マンに会ってきましたが、営業に対してネガティブなイメージを持たれている方が少なくありません。特に営業活動を〝売り込み〟と勘違いしている人がとても多いと感じています。さらに言えば、営業に対して、押し売り、強引、すぐにダマす、ノルマに追われている、あるいはいつもお願いしている、へこへこしている、慇懃無礼、太鼓もち・・・などといったイメージを持っている人もいます。

もちろんそんなことやっても良い結果は出ません。なぜならそれらは営業の本質から外れた行為だからです。本当に優秀な営業マンは、もちろんそういうことをやっていないばかりか、そもそも〝売り込んでいる〟という感覚すら持っていないものです。

とりわけ私たち中小製造業が営業活動として取り組まねばならないこととは、そうしたことではなく、自社の技術に自信と誇りを持ち、お客様に貢献できることを、正々堂々正攻法で、お客様に伝えていくことではないでしょうか。

何も綺麗ごとを言っているつもりはありません。長い目で見れば、そのような活動をしたほうが結果も出ますし、よいお客様とお付き合いができるのです。

だから立て板に水のごとく流暢に喋る〝スーパー営業マン〟を雇う必要もありません。本来やるべきことをきちんとやっていけば、新規顧客開拓は決して難しいことではないのです。

本当の営業とはどういうものであり、それをどう実際の現場に落とし込むか。ここをあなたの会社でも本気で考えて頂きたいと思います。少なくとも、営業に対するネガティブなイメージを払拭していかなければ、営業活動の中でもハードルが高いと言われる顧客開拓、新規開拓において思ったよう成果はなかなか出せないと考えます。営業で成果を上げていくためには、まず営業に対する意識そのものから変える。ここが大事な出発点となります。