このコラムでは基本的に考え方の要諦を書いていますので、

あまり具体的な方法論については触れていません。

今回は少し、具体的な部分についても書いてみようと思います。

DMで顧客の反応を高めるために。

しかも、企業の中の重要な意思決定権を握っているキーパーソンに直接レターを出して、反応を得るために。

最も重要なことは、以下のメッセージをきちんと顧客に伝えることです。

”このレター、適当に、闇雲に、あなたを選んで送り付けたわけではありません” 

ここはとても大事です。

「あなただけに特別のお知らせです」などと書かれた、「印字された」おそらくは大勢に一斉に送っているであろうダイレクトメールを受け取った記憶がありませんか?

情報過多のこの時代、こうした情報を受け取ると私たちは、それを見て、「また手前勝手な売り込みか」と瞬時に理解します。

私はこれを、「またかスイッチ」と呼んでいます。

まさに瞬間的にこのスイッチが入るのです。そうなれば、きちんと読んでもらえないのは当然のことです。

実際に私の手元に届けられるダイレクトメールの90%以上は、「またかスイッチ」を見事に押してくれます。「目立つように」「興味を引くように」と一生懸命になるあまりに、逆に、「あ、また売り込みか」という「またかスイッチ」を押してしまっているのです。

ただし、私たちがお手伝いするレターは、そのスイッチをお客様に押されないように細心の注意を払って設計します。だから「これまでにない」反応が得られるのです。

ただし、一律にこうやればOKという方法論は存在しません。ある業種のある企業でうまくいったやり方が、他でも同様に通用するわけではないからです。

たとえば、レターを手書きするなど。それが絶対的な手法ではありません。具体的な手法はケースバイケースで考えるべきです。

そして、目指すのは、

”私に対してそれなりに、『個別に』エネルギーをかけてくれている”

こう感じてもらい、まずは中身を読む気になってもらうことです。

そのために最低限やるべきことは、

①宛名は固有名詞(例:山田太郎様)で出すこと。それ以外(担当者様)はゴミに等しい。

②手紙は一枚に、簡潔にまとめること。

 ここで言う手紙とは、AIDMAの原則のアテンション部分。

 顧客に興味を持ってもらうためのツールということ。

 (AIDMAの原則を知らない方は、調べてみてください。必須の知識です)

③その手紙の中で、送った情報が貴社のお役にたつであろうことを端的に示すこと

当たり前ですが、ここが大事なことです。

私たちがお手伝いしていることの根底には、「人の心の動きにあった」営業の仕組みを作るという考え方が一貫してありますが、そのためには奇をてらう必要はなく、本来的にやるべきことをきちんとやる。そこが重要になるのです。

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ではここでひとつだけ、

”私に対してそれなりに、『個別に』エネルギーをかけてくれている”

と感じ取っていただくための、細かいことですが、有効なテクニックをご紹介しておきましょう。

それは、ポストイット(付箋)を貼る。

ひとこと書いたポストイットを、然るべきところに貼りつける。それだけ。

ポストイットに何を書くか、どこに貼りつけるか、などは各自で工夫してください。

しかし、たったこれだけのことですが、

ポストイットには、”それなりの手間をかけて、人がそこに貼り付けた”ということが伝わる効果があり、実際に反応率が向上します。

たとえば、ひと手間加える手段としては、他にもラインマーカーで線を引くというのもありますが、これだと、”機械的に誰でもできる行為”ですから、あまり効果がないようです。

ところでエネルギーをかけ、工夫して出したダイレクトメールは、たとえ話が進展しないケースでも、まずDMが届いたことを記憶している人が多いようです。

さらには「資料をありがとうございました」とお礼を言われることも少なくありません。

DMを送りつけたのに、感謝の言葉を言ってもらえる経験をしたことがありますか。