感情労働という言葉をご存知でしょうか。営業職はこの代表的な職種の一つとされており、感情労働という側面から営業をとらえなおし、その課題に対処することが求められつつあります。以下、その概要をご紹介いたします。


1.感情労働とは

「感情労働(Emotional Labour)とは、感情が労働内容の不可欠な要素であり、かつ適切・不適切な感情がルール化されている労働のこと。 肉体や頭脳だけでなく「感情の抑制や鈍麻、緊張、忍耐などが絶対的に必要」である労働を意味する。」引用:Wikipedia

これを読むと、感情を抑え込むような印象がありますが、

「例えば私たちはプレゼントをもらったとき喜びをあえて大きく表すことがある。」

「顧客に何らかの感情変化を起させなければならない」

「たとえ怒りを表す時であっても婉曲にそれを表そうとしたりする。」(Hochschild)

といったように、自分の感情をどのように表出させるのかといったことにも高度なスキルが求められるわけです。

感情労働の代表的なのものとしては、キャビンアテンダント、看護師、コールセンター、そして営業職などがあげられます。


2.感情労働の課題

感情労働による心理学的影響を調べた近年の研究では、感情労働がバーンアウト/抑うつの悪化や職務満足感の低下に影響を与えることです。中でも営業職は、顧客とのやり取り(価格や納期交渉、クレーム対応など)、社内調整など他職種と比較してストレスが高く、精神的疲弊状態にあることが知られてます。そして営業職員の疲弊によるパフォーマンスの低下、さらには休職・離職といったことが企業の業績に大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。

また、感情労働においては、ストレスへの対応スキルとして使えるものが限定される傾向にあり、その限定されたスキルを適切に用いることができるように教育・訓練していくことが求められるわけです。しかし、このような側面に着目した営業スキルアップに対する効果的な対策は一般企業ではほとんど行われていないのが現状です。


3.対策

認知行動療法(英:Cognitive behavioral therapy:CBT)において、ストレスの種類に対する効果的な対処法が学術的に確立されており、これらをスキルとして学習し、訓練し、普段からストレスに対する耐性を高めていくことが可能です。

そして当然ながら、営業マンの心理状態が改善されてくることによって、仕事に関するポジティブで充実した心理状態(ワーク・エンゲイジメント:「活力」「熱意」「没頭」によって特徴づけられる)への切り替えが可能となるので、業績向上などの効果が期待できるわけです。実際にある企業では、営業個人成績が10倍になったという事例もあります(業種や企業、営業マンのレベルなどにもよりますので、これはあくまでも特徴的な一例とお考え下さい)。

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