以前の 営業とは のコラムでも書きましたが、営業改革を進めるスタートとして、まず、「営業」とはどういうものかをきちんと定義しておくべきです。

日常的に使っている言葉ですし、それで分かったような気になって営業改革や営業の仕組み作りに取り掛かろうとすると、そこから得られる成果も曖昧模糊としてしまう危険があります。


さて今回は、「営業」を英語で言うと? を考えてみたいと思います。

別に英語かぶれしているわけではありません。他の言語に置き換えて考えてみることで、普段使っている言葉を客観的に把握することができるので、ちょっと考えてみてください。


私のセミナーなどでこの質問をすると、大抵の場合、

「セールスでしょうか?」という答えが返ってきます。

皆さんはいかがでしょうか?

私も実は、営業コンサルタントと名乗っていながら恥ずかしいのですが、長い間、営業=SALESと訳していました。


しかし改めて考えてみると、セールスという言葉は、販売の意味合いが強く、いわゆる販売員、店員などが行う仕事というニュアンスが中心となります。もちろんそれは営業の重要な要素であることには間違いありませんが、日本語の「営業」にはもっと幅広い意味が含まれています。(このことは以前のコラムで詳しく書いてあります)


では、日本語で言う「営業」に相応する英語はあるのか? 

いろいろ調べましたが、一言で言い表せるような言葉はなかなか見つかりません。それに近いものとしては、セールス+マーケティングとなるでしょうか。

さて、そこで当社なりに、セールスとマーケティングの要素を合わせて、「営業」としての本来の全体像をまとめてみたのが以下の図となります。

つまり日本語でいう「営業」は、イコール営業マンの仕事ではなく、経営的な視点、戦略的なが不可欠ということです。




しかしよくあるマーケティング部門に対する営業部門からの評判は、「頭でっかち」「現場を知らない」「彼らの企画は使い物にならない」等々・・・マーケティング機能をどうも低く評価しているイメージがあります。

実際に2014年時点で、米国ではフォーチュン500社の62%がCMO( chief marketing officer)を設置しているのに比べ、日本ではトップ300社時価総額の0.3%しかおらず、日本企業においてはマーケティング部門の位置付けが決して高くないことがうかがえます。

繰り返しますが、本来意味するところのマーケティング機能とはどういうものかという再認識のもと、CMOを置けとは言いませんが、この機能を補うことが企業規模に関わらず必須であると考えます。


そして、この全体像ので特に大事なのが、セールスとマーケティングの二つの円の重なっている真ん中の部分です。この部分は、両部門の間にあるまさに「ブラックホール」。戦略を実際の行動に落とし込むために必要不可欠な部分なのですが、お互いの間にあるために、どちらの部門ともに「うちの仕事じゃない!」となってしまい、結局、この重なっている部分が中途半端なまま時間だけが過ぎていき、結果が伴わない・・・ということが、往々にして見受けられるわけです。

さきほどの、営業部門からみた「頭でっかち」などのマーケティング部門への評価も、実は、”落とし込みをきちんとやれていない”ことが問題なのであり、それはもちろん、マーケティング部門だけの責任ではないわけです。


まとめ:

営業とは、英語で言えば、セールスとマーケティングの要素を掛け合わせたもの。

しかし日本の多くの企業、とりわけ中堅中小企業においては、マーケティングで本来やるべきところ(円の左側)もけっこう抜けているし、「重なっている部分」つまり行動にブレイクダウンする部分が、決定的に欠けているわけです。

今の時代、「どこへ行け」「何をやれ」を営業マン任せにしているだけでは成果はなかなか出ません。

今一度あなたの会社でも、先ほどの円の中で、何が出来ていて何が出来ていないのかを棚卸して頂き、その欠けている機能をどのように補なうかを考えてみてはいかがでしょうか?


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